【白老の手仕事展 企画】映画上映「イラブー」
イベント情報
- 日時
- 終了したイベント:10月14日(月・祝)映画上映 13:30〜15:15 トークショー 15:25〜16:00
- 会場
- しらおい創造空間「蔵」北海道白老郡白老町本町1丁目7-5
- イベント概要
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ルーツ&アーツしらおい2024の企画展示として、10月3日より10月20日まで開催の「白老の手仕事展」。
「白老の手仕事展」の会期中に、無料の映画上映を開催します。映画「沖縄久高島のイラブー」上映後、トークショーを行います。
◉トークショー
岡田一男監督(東京シネマ新社代表取締役)X野本正博さん(ウポポイ運営本部・副本部長)
※同会場にて伝統漁の復活は、社会的状況に違いはありますが、アイヌ民族の抱える問題と通じるものがあります。また、イラブーに対する信仰は、自然の恵みに対するアイヌの信仰とも共通するものがあります。海に囲まれた沖縄では、海上から島に自らやってくるものをユイムン(寄り物)と呼んで、神々の贈り物、豊饒をもたらす縁起のよいものと考えてきましたが、イラブーはまさにそのユイムンにあたります。こうしたいくつかの観点から、アイヌ文化と久高島の文化の比較を語っていただきます。
【沖縄の伝統的ウミヘビ漁の復活と継承の物語】
沖縄には、伝統的なウミヘビ漁がある。ウミヘビは、捕獲されると燻製にされ、保存される。かつて琉球王国が存在した時には、中国からの冊封使(使者)を迎えるときに出される特別な料理の食材としても使われた。このウミヘビ漁、燻製作りの中心となってきたのは、沖縄本島の東にある久高島である。本映画は、そのウミヘビ漁、加工が実際にどのようにおこなわれてきたかを知る貴重な映像記録である。ウミヘビの沖縄での呼び名はイラブー。王府時代からの長い伝統を持つが、1990年代には担い手が不足し、中断を余儀なくされた。その時期に、島外からイラブーを捕獲しようとする人たちもあらわれ、島の伝統漁は完全に消滅しようとしていた。しかし、一部の島民の努力により、伝統漁は復活した。島外の捕獲業者に対しては、伝統漁を保護する地先漁業権を主張し、伝統漁と燻製の技術を古老たちから学び直し、今では若い世代にもイラブーに関わる人たちがあらわれるようにまでなった。この復活と継承を可能にした背景には、島の基本を支える信仰の力があった。イラブーは、単なる食材ではなく、久高の人たちにとっては、神様が久高島に与えてくれる贈り物であり、それを受け取りいただくことは、島の豊饒や繁栄にはかかせないものであるという信仰があった。【映画の成り立ち】
東京シネマ新社は、1978年におこなわれた久高島の祭祀「イザイホー」に際して、現地に2ヶ月近く滞在して記録撮影をおこなった。この時、同時に久高島のイラブー漁・燻製作りの撮影もおこなわれた。イザイホーの祭礼は1978年が最後となり、詳細な映像記録は歴史的に高い価値を持つことになり、オリジナルのフィルムは2021年に高精細なデジタル化がおこなわれ、イラブー漁・燻製作りの映像もデジタル化された。本映画は、それを元に、約半世紀後の2023年に新たな撮影をおこなうことで、この間に信仰や技術がどのように伝承されててきたかを明らかにしている。●日時:
10月14日(月・祝)映画上映 13:30〜15:15 トークショー 15:25〜16:00●会場
しらおい創造空間「蔵」北海道白老郡白老町本町1丁目7-5●料金:無料
●申し込み:不要
●同時開催:
•「白老の手仕事展」
•「アイヌ刺しゅう体験」